六個山 箕面滝道・ようらく台園地から

 桜谷と山の神の尾根から登るのが近いが、六個山で最も分かりにくい網目のような教学の森の遊歩道群を通過することになる。ようらく台園地は五月山ドライブウェイの脇にあって標高は六個山より高く、登山コースというよりは下山コースだが、駐車スペースがありアプローチになる。

  • 歩行日・・・2022-23年
  • 五万図・・・「広根」



箕面滝道・ようらく台園地からの地図
赤点線が本文のルート
コース名は文字や矢印の辺りのみの該当を意図

★箕面滝道から

・桜谷から

 一の橋から旧道を登るか、昆虫館の裏手に登って桜広場に上がり、桜広場の奥から桜谷沿いの道に入る。狭く急な谷筋だが道は歩きやすい。一度伏流した谷筋の水が小滝となって落ちるすぐ上で湧いているのを見る階段を越えて、標高270mほどまで上がると谷が広がり緩くなり、左に教学の森の松籟コースの分岐がある。

 地図で見ると松籟コースが一見桜谷から六個山への最短コースのように捉えてしまうが、松籟コースは教学の森の南斜面をトラバースする遊歩道で細かい谷を何度も横断し、アップダウンもあり、六個山へは時間的にも距離的にも近くない。

 松籟コースに入らず谷筋を更に登るとまた左に木もれびコースの分岐がある。木もれびコースも南斜面をトラバースして谷を何度も横断する道で、桜谷から六個山への最短とならない。

 木もれびコースの分岐を過ぎると谷筋は右手に逸れて六個山から遠ざかるように感じるが、そのまま上るとすぐに稜線に出る。稜線の右は山の神からの道で、左に折れてユリ道を交えた稜線上の道を行く。コースの名は稜線に出た所からささゆりコースである。


桜谷道入口

桜谷の道

沢源頭の小滝と階段

松籟コース分岐

木もれびコース分岐

尾根に上がる

 稜線の南側から上がってくる道を二度合わせた後で十字路がある。稜線上に続くささゆりコースは右折なのだが、直進して浅い谷に下りる。すぐに小広い谷間のハート広場に出る。右手の方に東屋がある。

 ハート広場に出て左に折れ、車幅の教学の森管理用道路を進む。ワクワク展望台は尾根の鼻の所で管理用道路沿いの樹冠が切れて南方の展望が広がる所。ワクワク展望台の次の谷間の所から山手に斜めに登る歩道に入る。小さな尾根の鼻の木々のない所が青空展望台で南方の展望。青空展望台の奥に箕面GCのゴルフ場の縁が見え、縁から道は下り始める。下り始めてすぐの所に六個山東稜の道の入口がある。

 六個山東稜の道は箕面GCの拡張で消えた六個山の北側の麓を通って尻池の方に向かう道から分かれて六個山に上がるルートの代替にむりやりつなげた踏み跡あがりの道のようで、急で細く歩きにくい。箕面GCのフェンスの縁なども登ると真っ平らな六個山山頂の北側の一角にあがる。六個山一帯が草山だった昔は山頂北側から尻池・中池・皿池の三つの奥池が並んでいるのが見られたようなのだが、今は樹林ですぐ下の箕面GCの芝生も思うように見えない。森の小道と言った感じの平らな森の中をまっすぐ進むと六個山山頂に出る。


尾根上の道

ハート広場

教学の森管理作業道

管理用道路から
青空展望台へ

青空展望台から
大阪平野を見る

裏手の道
取り付きの分岐

・山の神から

 桜谷左岸の尾根の箕面滝道旧道の上手に山の神の祠があり、山の神の前を通って桜谷左岸の尾根を登る道である。瀧安寺の卵塔場の裏手から山の神の下の山の家跡の大きな休憩所の前を通って上がる道もある。

 山の神から分かりやすく歩きやすい尾根道を登る。スダジイの大木がある尾根筋を登っていくと桜谷の対岸のスパーガーデンの上のゴルフ練習場から球を打つ音がポクポクと響くのを聞く。所々で後方に大阪平野の木の間越しの展望があるが大展望とはいかず、ゴルフ練習場は森に遮られて見えない。

 勾配が緩くなり周りの木々の樹高が下がり尾根を凡そ登り切った感じがすると広場があり左手から桜谷からの道が合流する。以降は桜谷からの道を参照のこと。


山の家跡

スダジイ大木

山の神分岐

山の神

・落合谷から

 滝道から落合トンネルに入る。落合谷は深く険しいが道の勾配はそれほどきつくない。落合トンネルをくぐって祠や石碑らしき立岩や石垣の残る滝道の延長のような広い道を進むと砂防ダムの下に地図のある広場があってそこから橋を渡って山道となる。砂防ダムで山池・ようらく台園地方面の右股の道を分けて、更に建物跡らしき石垣の残る谷筋を登る。落合谷は下の方ほど険しくて、上がるに従い谷筋は緩やかになる。緩くなった谷間を進むとまたようらく台園地方面と六個山方面の分岐があり左に入る。湿った緩い谷間を登り切通しを抜けると緩やかな斜面の上でトラバースでようらく台園地とワクワク展望台を結ぶ尾根に突き当たり、ここも切通しになっているが、切通しの西側の道は藤ヶ谷池下を経てようらく台園地の方に向かっているようなのだが今は通行してほしくないようで、切通しに倒木が詰められている。

 切通しの左脇から尾根を南下する。すぐに道の西側に箕面GCのフェンスが続くようになる。山の神への尾根道を分けて更に箕面GCのフェンス沿いを進むと次第に箕面GCのフェンスが尾根線から迫り出してきて、道は細く東斜面に追いやられるようになる。フェンスの脇を南下していくと道の東側にホオノキの大木が一つ道の脇にある。地形図(2023年現在)ではホオノキ大木辺りから道の西側に遊歩道のような道が分岐するように描かれているが箕面GCの拡張があったようで、遊歩道のような道はフェンスの向こうの芝生の下に埋もれている。箕面GCの南端で六個山方面に短絡する階段道を西に分けるがワクワク展望台まで尾根をそのまま南下する方が歩きやすいように思う。以降は桜谷からの道を参照のこと。


落合トンネル

砂防ダム下から山道

険しい落合谷

谷が広がる

分岐

切通しで台地上へ

倒木が詰められた
主稜線の切通し

箕面GCの
フェンス沿いの道

ホオノキ大木

★ようらく台園地から

 五月山ドライブウェイから階段を登るとようらく台園地で芝生の広場に東屋とベンチと、更に一段上がった所の森の尾根上に東屋があり、六個山山頂が見通せそうな位置だが、周りの木々の背が伸びたか展望は濃いヤブ越しである。高台のような尾根を緩やかに下っていくと車幅の作業道が右手に平行し、並行しているのとは別の作業道と交差する。交差した先で階段九十九折の十二曲りで一段尾根の高さを下る。右手にまた作業道が平行する。一旦少し上がって道が右手に曲がっていく所にベンチがあり、昔の猟師谷の道へ下る分岐のようだが、猟師谷方面は猿を奥山に返す為に通行禁止のようである。南進し生駒山や金剛山が見えてくるとまた下がってT字路に下りる。左が箕面滝道の唐人戻り岩方面で右が六個山方面である。地形図上では山池から落合谷右股に下りる道も合わせた十字路のように見えるが、山池方面へは北東側に20mほどずれた所で下降しており、十字路にはなっていない。

 T字路で右に曲がって南向きの急斜面の、下に作業道があって伐採されていて展望の良い道を下っていく。近くに千中と箕面船場のビル群、中景に梅田と阿倍野ハルカスの大阪中心部のビル群、遠方に生駒山から葛城山・金剛山、和泉山脈、関空まで見える。

 トラバース道はすぐに終わり、切通しのような所から尾根の西側に入ると暗い樹林の中の階段道を下りて、下りて尾根が410m辺りで平らになる所の道の東側に大ケヤキがある。狭い尾根筋の他の木も多い所ですっきりと見るのは難しい大ケヤキの木である。

 大ケヤキから南は植林を交えた淡々とした変化の少ない緩い尾根道が続く。落合谷から三度道が上がってくる。一番南のものは上がってきた道が切通しで突き抜けていたようで、切通しで尾根線のまま進めないので手前と先の二つに分かれて当たる。切通しを突き抜けて西側へは今はハイキングで使わないでほしいようで切通しには倒木が詰められており、切通しの所で尾根線から西側へ下りて越える。以降は落合谷からの道を参照のこと。


ようらく台園地
下の広場

十二曲り

大阪平野の展望
生駒山

大ケヤキ(道端)

大ケヤキ(振り返る)

平坦な尾根道

参考文献
木藤精一郎,六甲北摂ハイカーの径,阪急ワンダーホーゲルの会,1937.



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(2023年6月18日上梓)