暑寒別岳 (1491.6m)
しょかんべつだけ
ポン暑寒別沢

 ポン暑寒別沢は暑寒別岳に上がる沢では最も簡単そうな感じである。日本百名谷に選ばれている。


ぽんしょかんべつさわのちず

F3

 暑寒荘から776m二股までの河原が非常に長い。約3.5qかけて標高差350mをじんわりと登る。暑寒荘から数百mは河原に下りずに踏み跡を行ける。
ぽんしょかんべつのちず2

F5

 776m二股の先で沢が狭まってくる。火山らしい、それほどきれいでない火山礫がブクブクした岩の小さなゴルジュ状地形の曲がったゴーロを進んでいくと、その奥にF1がある。左岸に傾いた岩が帯状に出ていて踏み跡っぽいものがあるが、傾いている上に小石がちりばめられていて滑りそうだ(下は釜)。右岸にもよく見ると踏み跡があるので、その草付きを登ったが、滝を越えると4mほどの崖の上で、周囲に確保できる木が生えてない草原なので30mほど先のF2まで草付きをトラバースして連続して巻いた。F2は左岸から面白く登れそうな滝だったのでスマートな越え方ではなかった。F2の上へは簡単に下りられる。

 F3はF1, F2に比べると高く、滝らしい滝だが右岸から簡単に巻ける。

 西暑寒岳(1413m)北東面の大スラブから滝(暑寒コース登山道の滝見台から見える滝:この沢は悪そう)となって落ちる水の末裔を次の二股で合わせると、その先は雪渓がかかっていた。雪渓はもう短くて全部で100mもなく、下もくぐれそうだったが、一応慎重に上の脇を通る。

 1000m二股のF4は最下部の5mほどは雪渓から飛び移ることで登った。一旦、階段状の左の沢に入り、尾根をのっこして本流に戻る。最後がまた3mほどの崖だったが今度は泥付きをクライムダウンで下りる。懸垂下降に適した木はあった。

 あとの滝はけっこう楽しい。F5は滝の左にいいホールドがならんでいるのが見えるが、完璧なシャワークライムになるので遠慮して左からヤブで巻く。F6は記憶にないが苦労した覚えはない(覚えてないから?)。記憶がないのに書いているのは「日本百名谷」にその存在が書いてあるから・・・。F7は右から登れる。それとも右から登れたのがF6でF7はその上の簡単な階段状の小さなナメ滝のことだったろうか。

 F4の下の方は、いかにも火山砕屑物といった地層で黒っぽくてきれいでないが、それより上はきれいにすっぱり割れたスレートのような岩が続き、かなり快適である。見晴らしの良い滑床もある。

 詰めの最終っぽい二股では知り合いが、水の少ない右に入ってヤブ漕ぎで楽が出来た、と言っていたが左の本流を行った。しかし左の本流も最後のヤブ漕ぎはかなり楽だった。しばらく続く沢地形を登り、判然としなくなると少しだけネマガリタケとウラジロナナカマドのヤブに絡まれたが、ごく短い。主に草原のイネ科の草をワシワシと押し分けて登ることになる。一部に岩礫帯もあり、楽が出来る。最後にほんの少しハイマツが現れるが、ごく丈が低いので、むしろ草原より楽。しかし、帰りに扇風岩の辺りからこの辺りを見て復習すると、右は全部草原のようで、やはり右の方が若干楽だったかもしれないと思った。

 最後が楽なヤブ漕ぎなのに、踏み跡が全くないというのは何だか楽しい。

 山頂間近のケルンの積まれた大岩の脇のお花畑に出た。山頂まではあと3分。個人的な難易度ランク付けでは戸蔦別川ガケノ沢よりは難しいけれどパンケメクンナイよりは簡単というあたりで、山谷グレードの「!*」は妥当である。


2004年は猛暑でマシケゲンゲも豊作
登山口までのレンタサイクルは観光案内所にて(16時まで)
お土産は山崎菓子舗の銘菓「暑寒別岳
登山届は喫茶ポルクへ。コーヒーとシフォンとカレーも美味。
増毛町の地図

参考文献
北海道の山と谷再刊委員会,北海道の山と谷 上,北海道撮影社,1998.
関根幸次・岩崎元郎・中庄屋直,日本百名谷 新装版,白山書房,2000.



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(2004年9月1日上梓 2008年3月4日標高修正 8月27日一部追加)