武利山と武華山の縦走路の地図 武利岳〜武華山縦走路

 武利岳〜武華山縦走路は「夏山ガイド」で「廃道同然」と書かれているが、近年、地元の再整備した個人によって再び楽に通行できるようになっている。刈り分けには15日かかったそうだ。利用者もボツボツと増えているようだ。


 前ムカからしばらくは古い道の跡である。1650m付近から樹林の中に入り、少し喬木がある。切り取られた丸太などが積んであって、再整備間もないことがわかる。

 最低鞍部付近は背の高い根曲がり竹のブッシュで見通しが悪く、腕を使ってかき分けなければならないが、頭上高くに赤テープが下げてあるのでそれを目指してまっすぐ行けば良い。ヤブ漕ぎはそれほど長い距離ではない。

 尾根の東側は雪のたまりやすい地形で早い時期なら雪の上を歩ける。また、下まで確認していないが最低鞍部南寄りには東へ下りる踏み跡があったので、もしかしたら水場があるのかもしれない。

 標高1550mより上の急斜面はハイマツが一直線に広く刈り分けられている。2000年時点では地面はハイマツの枯葉でフワフワのクッションのような状態だった。

 武利岳北尾根に上がると展望が開ける。すっきりとしたやせ尾根であるが危ないことはない。ヒグマの掘り返しが多数見られる。尾根上の道はコケモモなどの高山植物のカーペットになっているので踏み歩くのは少々心が痛むが、かつて道が開かれた後、ハイマツがなくなったのでコケモモなどが進出してきたと割り切る。

 武利岳山頂まぢかになると道はかなりはっきりしてくる。道の西側に道から離れて、ぽつんとあった小さなケルンはいつ建てられたものなのだろうか。

参考文献
梅沢俊・菅原靖彦,増補改訂版 北海道夏山ガイド 第3巻 東・北大雪、十勝連峰の山々,北海道新聞社,1995.



トップページへ

 資料室へ 
(2002年6月9日上梓 2003年2月11日改訂)