恵庭岳(1319.7m)
西沢コース

 恵庭岳は札幌近郊、支笏湖に臨む大きく鋭角な火山。一般的に知られた登山道は一本だけだが西沢登山道という裏道がある。沢とついてるが水は流れておらず登山靴で大丈夫。札幌オリンピックの男子滑降競技が行われた頃の裏登山道もあるらしく興味をそそる。一般登山道は現在山頂付近崩落の危険のため、9合目の見晴台から先に登山禁止の看板が立っている。



 舗装道路の車道が行止りになる手前で左折してオコタンキャンプ場の導入路に入る。キャンプ場の門のすぐ手前で左に入る荒れた作業道に入る。門の内側のもう少しマシな道ではないので注意。道はすぐ車が通れないほど荒れてくる。5分ほど行くと字路に突き当たり、そのすぐ右に、荒れた登山届記帳所がある。ここから歩道になる。

 後方に支笏湖が眺められるようになる標高600mあたりが核心部である。苔の生えたツルツルの低い涸れ滝がいくつか現れる。直登は登山靴では苦しいものがある。巻くにしても両岸とも土がボロボロで崩れやすいので面倒だが、こんな区間はごく短い。最後の滝は高さがあるのではじめから巻いた方がよい。両岸どちらでも巻けるだろう。ただしかなりのヤブ漕ぎだ。

 最後の滝を越えると再び平凡な沢地形の中を歩くだけである。途中「命の水場」と書いたテープの下がる、土が湿気ているところがあった。早い時期なら汲めるほど水が出ているのだろうか。

 標高800m付近の二股は左に入る。右からはガレが崖垂になって押し出している。二股から先は沢地形が判然としなくなり、ヤブ山登りの様相が濃くなってくる。イラクサなどが痛い。正面には巨大な岩壁が立ちはだかり、この下を右へと進んでいく。かなりの急傾斜で草をつかみながらの登行になるだろう。展望は良い。

 登っていくと二股になり、正面中央に「黒岩」と呼ばれている岩頭が現れる。私はこの岩頭の左へ進んだが、後日入った別のパーティーの話を聞くと右の方が楽なようだ。左では少しバランスを要する詰めがある。

 詰め終わるとツツジ系の浅いブッシュをこいで稜線に上がる。稜線に出ると正面に恵庭岳頂上岩塔の迫力ある姿が眺められる。札幌方面やオコタンペ湖も眺められ劇的である。稜線の右(西)側は鋸歯状になっており素晴らしい景観だ。稜線には踏み跡がある。西にどこまで続いているのか興味深い。

 山頂方向に進んで一旦下がりコルまで来ると頂上岩塔のほとんど垂直な岩肌が立ちはだかり、直接登るには岩登りの技術が必要なので、コルから左折して少し標高を下げてトラバースして一般登山道に合流する。この時、コルの山頂寄りから下がろうとするとちょっと難しいのでコルの中央付近から90度曲がって降りた方が楽である。

 一般登山道で「登山禁止」とされる危険箇所は西沢コースと合流後、ルンゼを上がりきった所から山頂までのごく短い区間にある。恵庭岳爆裂火口側が新たに崩落し、さらに登山道を含んで崩壊を続けそうになっている。


西尾根から見た頂上岩塔

見晴台から見た頂上岩塔
色の薄い部分が新しく崩れた箇所


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(2002年3月21日上梓)