鉈折岳の位置の地図

鉈折岳

hiroyasuさんのご報告 一筆書いていただきました。 

鉈折岳(552m)

平成16年11月6日 ひとり

 地元のガイドさんに城ヶ平山城跡からのルートがあると聞き,先月,登ったがヤマヒルが多く断念したことがある。リベンジを兼ねて同じ道を辿るのはいやだったので,別な道から登ることにする。

 最初は,屋久島総合自然公園から尾根沿いに行く予定だったが,沢の練習と思い,ひとり適当な沢から入山する。現在,先般からの台風等で,自然公園から湯川橋をわたり城ヶ平山城跡への道路は寸断されている。

 沢から高度を上げていく。傾斜が40度近くあるだろうか,足下に気をつけないとそのまま落ちてしまいそうになる。

 目印のテープをつけながら1時間30分で尾根につく。そこから40分で頂上の三角点へ到達。

 頂上付近はまあまあ見通しがあった。といっても確認できたのは上屋久町の焼却場のあたりだけだった。少し,休憩して下山。1時間20分で車道に出た。 


頂上付近の様子

麓の展望

ルート地図

三角点標柱

★山名考

 現地での発音は「なとり岳」のようだ。「屋久島の山岳」は「なたおれだけ」としている。

 三国名勝図会に爛柯伝説で、山刀が朽ちて折れたので「刀折嶽」と呼ぶとしているが、山刀のことを「方言ヤマカラシ」と割注があり、編者の読み物として楽しませながら伝説は伝説であると分かるようにした見識を見る。

 宮之浦の街に最も近接しているそれなりに斜面が立った山である。宮之浦に、「鉈折」に直接結びつく名の小字は無いようである。

 島根県や岐阜県、広島県の方言にある「側」や「傍ら」などを指す「ねと」・「ねんど」が古い時代に屋久島でも使われた、宮之浦の街の「ねと(傍)・を(峰)・ら(等)」(そばのやまのあたり)の転訛が「なたおり」「なとり」ではなかったかと考える。「ねと」は「根処」、「ねんど」は「根の処」か。

参考文献
下野敏見,屋久島の民話 第1集(日本の民話37),未来社,1979.
太田五雄,屋久島の山岳,八重岳書房,1997.
五代秀尭・橋口兼柄,三国名勝図会 50巻,山本盛秀,1905.
永里岡,屋久島の地名考,永里岡,1988.
楠原佑介・溝手理太郎,地名用語語源辞典,東京堂出版,1983.
小学館国語辞典編集部,日本国語大辞典 第10巻 な〜はわん,小学館,2001.



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(2004年11月19日上梓 2017年7月30日山名考追加)